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# PEF

PEF (Processor Executable Format) は、1 つのモデル構成に対するコンパイル済みアーティファクトです。`Pef` リソースは、この実行ファイル 1 つを、モデルアーキテクチャ、バッチサイズ、最大シーケンス長など、サポート内容を記述するメタデータとともに登録します。

どの PEF、シーケンスサイズ、バッチサイズを使用するかは [ModelProfile](/docs/ja/sambastack/service-administration/model-deployment/custom-resources/model-profile) が選択するため、バンドルやデプロイメントでは、個々の PEF ではなくプロファイルを参照します。`Pef` リソースを自分で作成するのは、SambaStack がまだサポートしていないモデルアーキテクチャを導入する場合のみです。

`Pef` リソースは `apiVersion: sambanova.ai/v1alpha1` を使用します。

## 構造

```yaml theme={}
apiVersion: sambanova.ai/v1alpha1
kind: Pef
metadata:
  name: llama-4-maverick-ss131072-bs1
spec:
  metadata:
    model_arch: llama-4-maverick
    batch_size: 1
    max_seq_length: 131072
    max_completion_tokens: 131072
    job_type: infer
    num_rdus: 16
    rdu_arch: SN40L-16
    task_name: mllama
    continuous_batching: false
    use_context_cache: false
    constrained_decoding: false
    is_spec_prefill: false
  versions:
    "1":
      source: gs://<SAMBASTACK_ARTIFACTS_BUCKET>/path/to/model.pef
      cached_path: gs://<SAMBASTACK_ARTIFACTS_BUCKET>/path/to/model.pef
      ckpt_sharing_uuid: c5f61b8d9a1f41ed02b7d5d6098f6abc
      pef_status: stable
      num_tokens_at_a_time: 20
      prefill_graphs:
      - 131072
      vision_embedding_pef: gs://<SAMBASTACK_ARTIFACTS_BUCKET>/path/to/vision.pef
      vision_embedding_pef_cached_path: gs://<SAMBASTACK_ARTIFACTS_BUCKET>/path/to/vision.pef
  owner: no-reply@sambanova.ai
  secretName: sambanova-artifact-reader
```

### 識別情報と形状

| フィールド | 必須 | 説明 |
| - | - | - |
| `spec.metadata.model_arch` | はい | この PEF のアーキテクチャ。この PEF と互換性のあるチェックポイントを決定します。 |
| `spec.metadata.batch_size` | はい | この PEF がコンパイルされた対象のバッチサイズ。 |
| `spec.metadata.max_seq_length` | はい | この PEF がサポートする最大シーケンス長。 |
| `spec.metadata.max_completion_tokens` | はい | この PEF がサポートする生成トークンの最大数。`max_seq_length` と等しい必要があります。 |
| `spec.metadata.job_type` | いいえ | この PEF が推論用と学習用のどちらにコンパイルされたか。例: `infer`。 |
| `spec.metadata.num_rdus`, `spec.metadata.rdu_arch` | いいえ | この PEF がコンパイルされた対象の RDU 数と RDU アーキテクチャ。例: `SN40L-16`。 |
| `spec.metadata.task_name` | いいえ | この PEF が使用するアプリドライバー内のタスク。未設定の場合は、テキスト生成タスクがデフォルトになります。 |
| `spec.metadata.mapping`, `spec.metadata.mixed_precision_mode` | いいえ | トレーサビリティのために記録されるコンパイル設定: 使用されたマッピングと、混合精度モード。 |
| `spec.metadata.vocab_size` | いいえ | この PEF がコンパイルされた対象の語彙サイズ。 |
| `spec.metadata.pef_version` | いいえ | この PEF のコンパイル時に対象とした PEF プロトコルのバージョン。 |

### 機能サポートフラグ

これらの値は、この PEF から構築されるプロファイルの `features` リストを決定します。

| フィールド | 必須 | 説明 |
| - | - | - |
| `spec.metadata.continuous_batching` | いいえ | この PEF が連続バッチング (continuous batching) をサポートするかどうか。デフォルトは `false` です。 |
| `spec.metadata.use_context_cache` | いいえ | この PEF が Prompt Caching (プロンプトキャッシング) をサポートし、使用するかどうか。デフォルトは `false` です。 |
| `spec.metadata.constrained_decoding` | いいえ | この PEF が制約付きデコーディング (constrained decoding) をサポートするかどうか。デフォルトは `false` です。 |
| `spec.metadata.is_spec_prefill` | いいえ | この PEF を投機的プリフィル (speculative prefill) のスペキュレーターとして使用できるかどうか。デフォルトは `false` です。 |
| `spec.metadata.cache_batch_size`, `spec.metadata.decode_batch_size` | いいえ | 連続バッチングで使用されるキャッシュバッチサイズとデコードバッチサイズ。 |
| `spec.metadata.k` | いいえ | 2 エキスパートのドラフト/ターゲット方式において、投機的デコーディングの**ターゲット**モデルの PEF で使用される `k` 値。 |
| `spec.metadata.mtp_weight_category` | いいえ | この PEF に融合されたマルチトークン予測 (multi-token prediction; MTP) ドラフターのコンパイル時の重みカテゴリ。例: `GEMMA4_MTP_WEIGHT`。単一 PEF 構成の MTP PEF にのみ設定します。そのドラフターの重みは、ロード時に別個のドラフターチェックポイントからオーバーレイされます。`k` とは別のものです。 |
| `spec.metadata.dynamic_dims` | いいえ | この PEF で利用可能な動的次元。`batch_size` やシーケンス長の次元など。 |
| `spec.metadata.vision_dynamic_dims` | いいえ | この PEF の Vision コンポーネントで利用可能な動的次元。マルチモーダルモデルで使用します。 |

### バージョン

`spec.versions` 配下の各キーはバージョン文字列で、その値が PEF の 1 つのビルドを記述します。

| フィールド | 必須 | 説明 |
| - | - | - |
| `spec.versions.<version>.source` | はい | この PEF バージョンのダウンロード元の場所。 |
| `spec.versions.<version>.cached_path` | はい | Legalizer データベースにキャッシュされている、この PEF へのパス。パス置換はこの値には影響しません。 |
| `spec.versions.<version>.ckpt_sharing_uuid` | はい | チェックポイント共有の関係を定義する識別子。同じ識別子を持つ PEF はチェックポイントを共有できます。 |
| `spec.versions.<version>.pef_status` | はい | この PEF バージョンのライフサイクルステータス。デフォルトは `preview` です。[PEF とチェックポイントのライフサイクルステータス](#pef-とチェックポイントのライフサイクルステータス) をご参照ください。 |
| `spec.versions.<version>.prefill_graphs` | いいえ | このバージョンにコンパイル時に組み込まれた離散的なプリフィル長。`metadata.dynamic_dims` と組み合わせて、このバージョンがゲートウェイのバッチングキューのルーティング向けに通知するプロンプトサイズの計算に使用され、プロファイル上では `promptBatchingBuckets` として現れます。導出できない場合は未設定のままになります。 |
| `spec.versions.<version>.num_tokens_at_a_time` | いいえ | この PEF の呼び出し 1 回あたりに生成されるトークン数。 |
| `spec.versions.<version>.copy_pef` | いいえ | コピー PEF のソースパス。 |
| `spec.versions.<version>.vision_embedding_pef`, `spec.versions.<version>.vision_embedding_pef_cached_path` | いいえ | 対になる Vision 埋め込み PEF のソースパスとキャッシュパス。マルチモーダルモデルで使用します。 |
| `spec.versions.<version>.pef_name_override`, `spec.versions.<version>.copy_pef_name_override`, `spec.versions.<version>.vision_embedding_pef_name_override` | いいえ | 後方互換性のために残されている名前オーバーライド。 |

### 所有者とアクセス

| フィールド | 必須 | 説明 |
| - | - | - |
| `spec.owner` | はい | この PEF の所有者。 |
| `spec.secretName` | はい | アーティファクトのダウンロードに必要な単一の Secret の名前。 |

<Note>
  `spec.metadata.seq_lengths` は現在は存在しません。PEF がサービングするシーケンス長は、`metadata.max_seq_length` に `metadata.dynamic_dims` とバージョンの `prefill_graphs` を組み合わせて導出されるようになりました。
</Note>

## PEF とチェックポイントのライフサイクルステータス

SambaStack は、サポートライフサイクルを示すために、PEF CR のバージョンには `pef_status` フィールドを、モデル CR のチェックポイントバージョンには `checkpoint_status` フィールドを割り当てます。これらのステータスを理解しておくと、PEF やチェックポイントのバージョンを選択する際に、十分な情報に基づいた判断ができます。

**PEF・チェックポイントバージョンのステータス値**

PEF CR の各バージョンエントリには `pef_status` フィールドが含まれます。モデル CR のチェックポイントバージョンでは `checkpoint_status` を使用します。どちらも同じ値のセットを共有します。

| ステータス | 説明 |
| - | - |
| `preview` | 十分なテストとサポートが行われていない状態です。信頼性やパフォーマンスに未知の問題がある可能性や、機能が限定されている可能性があります (例: Function calling の部分的なサポート)。本番ワークロードには推奨されません。 |
| `stable` | 完全にサポートされ、テストされている状態です。 |
| `deprecated` | 信頼性またはパフォーマンスに既知の問題がある状態です。安定版バージョンへの移行を可能にするため、限定的な移行期間 (提供終了の告知から最長 3 か月) の間は引き続き利用できます。 |
| `removed` | 使用できなくなった状態です。バージョンエントリはトレーサビリティと監査性のために PEF CR またはモデル CR に保持されますが、パスがすでに存在しない可能性があり、参照するとデプロイが失敗する原因になります。 |

<Note>
  これらの値は個々のアーティファクトバージョンを対象としたものであり、モデルそのものを対象としたものではありません。PEF が `deprecated` とマークされていても、そのモデルが提供終了予定というわけではありません。モデルレベルのライフサイクルステージと、モデルが Retired (提供終了) になる前に受け取る通知については、[SambaStack モデルライフサイクル](/docs/ja/sambastack/service-administration/model-deployment/model-lifecycle) をご参照ください。
</Note>

**ステータス付きの PEF CR バージョンの例**

```yaml theme={}
versions:
  '1':
    source: gs://ext-sambastack-artifacts-prod-0/path/to/pef_v1.pef
    pef_status: deprecated
  '2':
    source: gs://ext-sambastack-artifacts-prod-0/path/to/pef_v2.pef
    pef_status: stable
```

バージョンのステータスを確認するには、`kubectl describe pef <pef-name>` または `kubectl describe model <model-name>` を実行し、`Versions` セクションの `pef_status` または `checkpoint_status` フィールドを確認してください。

## 参考情報

<CardGroup cols={2}>
  <Card icon="sliders" href="/docs/ja/sambastack/service-administration/model-deployment/custom-resources/model-profile" title="ModelProfile">
    1 つのモデルアーキテクチャについて、機能互換性のある PEF をグループ化します
  </Card>

  <Card icon="diagram-project" href="/docs/ja/sambastack/service-administration/model-deployment/deploying-models-and-bundles/overview" title="モデルとバンドルのデプロイ">
    PEF、プロファイル、モデル、バンドル、デプロイメントの関係
  </Card>
</CardGroup>
